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BLACK RAIN FROM THE BOMBING

BLACK RAIN FROM THE BOMBING

SwedenはSandvikenのエモーショナル・プログレッシブ・ポストロックバンド(長い)Aerialの1st。4曲入り。

浅学な私の認識ではスウェーデンといったらカーディガンズメロスピの国な訳でこういった音楽が出てくるとは思いもしなかったのである。

タイトル曲でもある#1では火蛍の墓を、#2でも何か日本語っぽい音声をサンプリングしてたりする洒落っ気もなんか北欧っぽくないなぁという印象を受ける。*1
ただ、どこまでも冷たくて清冽なのに内に秘めた熱さ、雄大さを感じるところはやはり北欧のバンドの面目躍如といったところでしょうか。


13分近くある大作の#4を聴いている間、僕の耳元で北国の冬が10万倍速で駆け抜けていく。
雪山に疾風が吹き荒すさぶ様子がありありと目に浮かんでくる。
吹雪を抜けたら春の心地よい風が頬を撫でる。
視覚が、触覚が、聴覚に刺激される快感と云うのは筆舌に尽くし難い。
これを聴いている間はいつも『このまま死んだっていいかな』と思わせられる。
こんな感覚は久しぶりだなぁ。


このバンドの音は雪。吹雪。
冷たいはずなのに熱い。
何かを通り越した末のあつさ。じんじんするような。
いつまでも聴いていたいなと思う。

*1:本人達はスウェーデンの音楽は『退屈だ』と云っている様だ