今更だが。

ストックにあるから消費しないとさ!
[rakuten:book:11931843:detail]
古都、ふしぎなまち、或いは、魔都。
此の国でそのような呼称が罷り通るまち/街/都といえば京である。京都、きょうと、キョトォ(外人風)。
何だか憎めない魑魅魍魎が跳梁跋扈する京の街を乙女とボンクラが駆け巡るレトロちっく・ラブコメディ、であるのだ。

文体は独特。古風、といったらいいのだろうか。正直あまり読みやすいタイプでは無い。
東京が舞台だったらあまりのアンバランスさに失笑して卒倒してしまうところである。
然し、京都という舞台というだけでなんかよーわからんが化学反応が起きている。
レトロな感じと現代、という舞台が絶妙にミックスされている。
実際京都に住まわれている方がどう感じるかはわからんのだが、これぞ関東人が想像する京都像、といった味わいである。

馴れるまでは読みづらいかもしれんが、1章を読み終える頃には貴方/貴女は此のとーってもオモチロイ本の虜である。
古本の匂いと、不条理なギャグと、芝居がかった台詞回しと、そして何より『彼女』のかわいさに。

願わくは、彼女に声援を。